フェロモンの受容器であるジョビ器

フェロモンの受容器「ジョビ器」とは?

哺乳動物だと、ジョビ器は鼻腔中にあります。

 

人間(胎児の一時期を除く)とか人間に近いサルを除いた陸生の大半の生物には、
フェロモンを受容する器官という形で匂いを受容する嗅上皮については分かれてジョビ器があります。

 

ですが、別々になっているとしても生物ごとにその程度は違ってきます。

 

例えば、カメのジョビ器なんかは範囲では確実に分かれているようですが、
嗅覚器とは緩やかな丘みたいな隆起で隔離されているのみです。

 

哺乳動物であればジョビ器というのは、
右と左の鼻を分割している中隔の下側あたりへ筒状の器官の形であります。

 

両生類であろうとも、
フェロモンを受容する器官という形で特化させたジョビ器が見受けられます。

 

だけど、魚類には、ジョビ器は見られません。

 

水の中で暮らす魚類だと、
通常の匂いを受容する嗅覚器とフェロモンを受容するジョビ器は同じものという形で役目を果たしています。

 

けれども、魚においては、水の中で暮らしているから、匂いは揮発性のものじゃなくて、
うま味物質の一種であるグルタミン酸みたいなアミノ酸などといった水溶性の物質を受容しております。

 

 

ジョビ器官に覆い被さっているジョビ感覚上皮には、
フェロモンを受容する感覚細胞があります。

 

ジョビ感覚細胞は、嗅細胞と同様に神経細胞のひとつで、
細胞体から感覚上皮の表層に向けてデンドライトをのばしているのです。

 

根本的な形態は嗅細胞とジョビ感覚細胞は同一ですが、
嗅細胞と大きな相違点は、フェロモンを受容する受容体が線毛ではなくて微絨毛に見られるところであります。

 

嗅線毛も微絨毛は共に、
匂い物質とかフェロモンに効果的に触れ合うために、
表面積を増加させることを目的に生物が勝ち取ってきた進化の結果になります。

 

嗅細胞とジョビ感覚細胞が全うする生理的な本質というのは、
フェロモン分子とか匂い分子が持っている化学的な情報を、
脳で処理することができる電気的な情報に置き換えることであります。

 

匂い分子は嗅線毛の細胞膜に見られる匂い受容体に結びつき、
嗅細胞の膜電位を変容させると考えます。

 

フェロモンというものは、ジョビ感覚細胞の微絨毛にあるフェロモン受容体に結び付けて、
ジョビ感覚細胞の細胞電位を変容させるのです。

 

嗅細胞とかジョビ感覚細胞の電位変化は神経インパルスに置き換えられ、
嗅神経もしくはジョビ神経を通じて匂い並びにフェロモン情報が脳に届けられます。

 

 

ジョビ器官は、フェロモン物質を受容することを目的に動物が自らのものにしてきた器官であります。

 

けれど、人間では、視覚系の素晴らしい進化もあって、
フェロモン物質を含む嗅覚情報の重要度がほかの生物と比較して相対的に鈍くなりました。

 

それにより、わたしたち人間には、成人だと専門でフェロモン物質を感じ取る機能をもったジョビ器官は見られません。

 

杏林大学保健学部の高見茂教授は、人間の胎児のジョビ器官を詳しく調べました。

 

そうすると、胎児の初期の内にはジョビ器官がほかの哺乳動物と同様にありました。

 

ジョビ器官の中にあるフェロモン物質を受容する細胞というのは、
その情報を中枢に伝達することを目的に神経の線維を脳に向けてのばしておりました。

 

けれども、年を重ねるとジョビ器官が段々と退化するのです。

 

それに応じて、ジョビ器官から脳にのびていた神経の線維が段々と小さくなって、
出産した際にはジョビ器官は痕跡レベルとなって、脳にのびていた神経線維は確認されなくなりました。

 

成人の右と左の鼻を区分している中隔だとジョビ器官が認められる人間がおります。

 

だけど、形態は各個人で大いに違ってきます。

 

哺乳動物のジョビ器官というものは、筒状の形態をしているのです。

 

人間によっては筒状とはいえなくても、
ジョビ器官みたいな明らかなくぼみが中隔に見られます。

 

人により、ほんの僅かなくぼみが見られる人までおります。

 

さらに、痕跡ですら見られない人だっているのです。

 

 

氷河期がやって来て寒冷化してしまうように地球の環境が変動すると、
生物はその環境条件で生きる力をもった種が生き抜いていくのです。

 

こういった進化の最中に、種が保全してもらうことに必要な器官・機能が保持された上で、
必要ない器官・機能は捨て去られていくのです。

 

たとえ、齧歯類とか有蹄類のみたいに人間であっても、
生物に鋤鼻器が絶対必要だったと想定してみることにします。

 

そうすると、鋤鼻器が機能不足の人間同士では効果的に子どもが作れないから、
鋤鼻器がはっきりと見られる人間だけが子どもを作るというのを何代も反復されると考えられます。

 

そのため、今生活している人間は全員、
形態的でも機能的でもきちんとした鋤鼻器を有していると思います。

 

だけれど、実際のところ、鋤鼻器の痕跡さえめったにない、僅かばかりの陥没だけが見られる、
または大きなくぼみが見られる人だったり、完璧な鋤鼻器の形態を有する人はまるで存在しません。

 

これは、鋤鼻器は最低でも成人の人間では、
ほかの維持に不可欠なフェロモンを受容する器官の形で機能していないということを表しています。

 

 

でも、人間であったら鋤鼻器官が全然不要な器官だといいきれません。

 

胎児だと、鋤鼻器官の形態がほかの生物と同じくくっきりとしていて、
鋤鼻器官から脳へ結びついております。

 

なので、胎児の初期の内には鋤鼻器官がフェロモンを受容して、
この情報を脳に送り届けている可能性があると思います。

 

新生児というのは、誕生してすぐさま自身の母体の匂いをほかの親と区分することが可能です。

 

この事象は、胎児の時に自らの母体の匂いを覚えているということを指し示しています。

 

ですから、胎児にある鋤鼻器官の役目として、
胎児の際は、鋤鼻器官を用いて自身の母体の匂いをフェロモンという形で受容し、
この情報を脳に送り届けていることが考えられます。

 
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